工業団地の誕生
姫路工業団地協同組合が誕生したのは、戦後経済復興が終りを告げ、技術革新時代を経て、日本の高度成長がスタートして間もない昭和37年5月28日のことである。当時の国内の情勢は、日米安全保障条約の改定がされ、池田内閣による「所得倍増計画」によりそれ以降「高度経済成長」と言われるように、企業の生産力は向上し、国民総生産も4倍近くになり、重化学工業を中心とした技術革新が進み、電子工学の進歩、新幹線・高速道路等の交通機関の発達も日本経済躍進の原動力となりました。
兵庫県が阪神工業地帯にかわる重工業地帯として、戦前から育成してきた播磨臨海工業地帯は、高度経済成長策によって一段と脚光を浴び、姫路市の臨海部を中心にした地域に鉄鋼・電力等の大手重工業が次々に進出しました。
これに伴って既存の地場産業である中小鉄工・機械工業などが活況を呈してきたが、中小企業の宿命ともいうべき経営基盤の弱さから、設備・技術・資金面などで大企業との格差が見られ、その体質強化と近代化が課題となっていました。
日本の産業を底辺から支えている中小企業の育成と近代化をはかるため、国は昭和36年に中小企業近代化資金助成法に基づく中小企業の協業化・工場集団化の助成策を打ち出し、工場団地の本格的な幕開けとなりました。
当時、姫路商工会議所内の姫路機械金属工業会と姫路鉄工工業組合に所属していた企業は、ほとんどが市内の住宅地域や商業地域の一角に工場立地しており、工場の拡張難や周辺への騒音公害、振動公害に悩んでいた。また、道路が狭いことから原材料・製品の積降しにも苦労する企業が多かった。こうした共通の悩みを解決して、技術革新時代に対応した設備投資をするには既成市街地から離れた適地に工場を建設する機運が高まり、国の助成策とあいまって工業団地協同組合の結成と集団化事業に踏み出した。全国的にも先駆者団地として、兵庫県では第1号の工業団地として発足しました。
組合概要
名称 |
姫路工業団地協同組合 |
所在地 |
兵庫県姫路市 御国野町御着148番地 |
電話 |
079-252-0791(代) |
FAX |
079-253-1758 |
郵便番号 |
671-0232 |
代表者 |
理事長 糴川 英毅 |
設立 |
1962年5月28日 |
組合員数 |
31企業 |
総従業員数 |
989名 |
出資金 |
9897万円 |
団地総面積 |
174.319㎡ |
沿革
1962年5月 | 組合設立 |
1962年10月 | 用地買収開始 |
1963年7月 | 通産省助成団地指定 |
1963年8月 | 用地造成開始 |
1963年10月 | 用地買収完了 |
1964年6月 | 用地造成完了 |
1964年6月 | 企業入団開始 |
1964年8月 | 共同施設建設開始 |
1967年3月 | 全企業入団操業 |
1967年10月 | 共同受電開始 |
1969年5月 | 共同施設建設完了 |
1969年6月 | 団地完成竣工式 |
1986年3月 | 組合員用地名義変更 |
1986年7月 | 組合名称変更 (旧名称/姫路鉄工団地協同組合) |
1990年11月 | 組合第一工場竣工 |
1992年3月 | 団地東部・西部駐車場整備(221台) |
1997年3月 | 組合第二工場竣工 |
2005年5月 | 組合第三工場竣工 |
2014年4月 | 組合第四・第五用地整備完了 |
2020年1月 | 共同受電設備リニューアル |
事業内容及び施設
金融事業 |
|
福利厚生事業 |
役割